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【映画もある】『ボヴァリー夫人』の1分で分かるあらすじ(ネタバレ)・感想

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ボヴァリー夫人』を読みました。
古典作品って本当に面白い!と思ったので感想を書いていきます。
 

 

ボヴァリー夫人 (河出文庫)

ボヴァリー夫人 (河出文庫)

 

ボヴァリー夫人』の主な登場人物

本当は、もっと沢山出てきますが主に4人の人間模様が描かれています。

エマ・ボヴァリー・・・主人公

シャルル・ボヴァリー・・・医師・エマの夫

レオン・・・パリの大学で法律を学ぶ青年、エマの不倫相手その1

ロドルフ・・・田舎紳士、エマの不倫相手その2

 

ボヴァリー夫人』のあらすじ

登場人物の紹介で不倫相手その1、その2が出ている時点でお察しがつくと思うのですが・・・

あらすじの詳細はWikiにまかせて私なりに説明します。

 
・とあるフランスの田舎にシャルル・ボヴァリーというお医者さんがおりました。
・シャルルは初婚の妻を病気で亡くしましたが、運良くむちゃくちゃ美人エマさんと結婚します。シャルルのテンションは爆上げです。
シャルルつつましく平凡な暮らしを好み「愛しのエマもこの暮らしを気に入ってくれているんだろうな」と一人でニヤニヤ。
・しかしエマさん、「ワイ、絶世の美人なんやから、もっと幸せにならな!」と平凡な暮らしに苛立ち
・そんな平凡な質素な暮らしに苛立つエマさん、青年レオンプラトニックな恋に落ちます。
・さすがのエマさん「いやいや、こんな若もんと不倫とかしたらあかん」
・レオン君では口説けなかったエマさんですが、45歳独身のロドルフ長年の経験と勘を頼りに「暇を持て余して不満を抱える絶世の美女エマ」を全力で落としにいきます。
・熱烈なメッセージ、夫のシャルルからは感じられないエネルギーをロドルフから感じたエマ「私が待っていたのはこういう熱い生活なの!」と遂に不倫に至ります。エマには娘がいましたが、子供がいようがエマには関係ありませんでした。
「私、本当はこんな女じゃないのに」と言いながら、隙さえあればロドルフを尋ねます
・そんな二人でしたが、エマがロドルフに駆け落ちの計画を持ち出したころから、ロドルフの態度が一変。「この女そろそろ面倒や」と駆け落ち前日に手紙で別れを告げます。ポイッ
・エマ、咽び泣いて3年間体調不良へ
・そんなエマさん、ひょんなことからレオン君と再会します
・レオン君はパリで勉強したり色々と自信をつけているので「こんどこそは、エマさんを落として見せる」と意気込み、目標を達成
・エマさんもレオン君も再会する瞬間までお互いのことをすっかり忘れていたにもかかわらず「ずっと思い続けていました」とバカバカしい会話を交わします

エマさんには不倫以外にも大きな問題がありました。それは、莫大な借金です。家の装飾を豪華にしたり、着たいドレスを買いまくったり、不倫相手のロドルフやレオン君に会うためお金を使いまくります。

・借金については、つけ払いなどでゴマカシ続けていましたが、ついに支払期限が延ばせないところまできてしまいました。狂ったように色んな人にお金を借りたいとお願いしますが、レオン君もロドルフも「いや、それは困る」と態度を一変。

・もうどうしようもない、借金は片付けられない・・・という時点でエマは毒服によって自殺

・夫のシャルルは妻の死を悲しみますが、借金が増えた理由や不倫については気付きません。

・多額の借金にも関わらず、エマを懐かしむようにシャルルは妻が行った様な華美な暮らしを続けて借金を続けます。

・身も心もボロボロになったシャルル、ある日エマの不倫を裏付ける手紙を見つけ、呆然とし、他界。

・一人残されたエマとシャルルの幼い娘は、貧しい親戚に引き取られ、工場で働くことに・・・

<終>

 
 
 

感想

読み始める時は「どんな不倫してたんだろうか」とかなりゲスい気持ちで読み始めたのですが、最後の一行を読んだ時は、鳥肌。
文学作品ってこんなに面白いの!?
 
上のあらすじで簡単に書いたのですが、例えば、不倫相手のロドルフがエマを捨てるるために手紙を書いてる場面が面白かったです。
 
超訳したらこんな感じ
「うわ、こう書いたらこの女喜ぶで〜。俺天才やな」とかぶつくさ言いながら『おいどんはお前のこと本当に愛してるんだけど、お前の幸せのために距離おくんやで』

この作品で強烈なのは、主人公エマさんの「退屈への拒否反応」と「幸福追求のための自己中心的な考え方」です。

そもそもエマさんは田舎育ち、修道院にいる間も「将来の結婚は今までのような退屈とは全くことなるもののはず!」とワクワクして過ごしていました。
期待が高かった分、今までの暮らしとほとんど変わらない退屈なシャルルとの結婚生活に怒り爆発です。
こんなはずじゃなかった(ぶちぃっ)
 
とまあ、気になるのはエマさんの美しさです。
エマの態度やその他の描写から、レオン君やロドルフ以外の男性もきっと「エマさん、まじカワエエ」と思っていたに違いないです。
 
2014年にはエマ役にミア・ワシコスカを迎えて映画も出ているみたいですね。
 
パッと見るとエマが自分の美しさに溺れた、ただのバカな女にも見えます。
しかし、「もっと幸せになりたい」これは誰にでもある願望です。
小さい頃の夢がそっくりそのまま叶った人がこの世にどれだけいるでしょうか。
成功者はそれなりにいますが、「成功」と「小さいころに思い描いた夢」は必ずしも一致しません。
 
私たちの中にも小さなエマがいる。
エマをどこかでバカにしつつも、自分にも似たものを感じる。
だからこそ「名作」として愛されているのかな。 
 

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