毎日同じ時間の電車に乗ったら仕事が楽になった
誰もが知る某一流商社で働いている新人サラリーマンが興味深いことを言っていました。
「毎朝同じ時間に起きて、同じ時間の電車で通勤するようにしたら、仕事であまり疲れなくなった。通勤している時の気分が全然違う」
彼はこの習慣をつける前は会社に行くのが嫌で嫌で仕方なかったと言います。今では朝の通勤時間も気持ちよく過ごしているみたいです。
毎日同じことを同じ時間に繰り返すだけでこんな効果が出たのはなぜなのでしょうか。
「決断」を回避してエネルギーを温存
私たちは無意識のうちに様々なことを「決断(決定)」しています。決断には多大なエネルギーを要するので、私たちのモチベーションやエネルギーは知らぬ間に減っていきます。
例えば、朝起きる時間を曖昧にしていると「あと5分布団の中にいようかな、やっぱり今日は重要な会議があるからすぐに出ようかな」「時間がないから朝食は抜こう」「今日は何時の電車に乗ろうかな」といった決断が必要になります。
一方で「6時30分に起きて、20分で身だしなみを整えて20分で朝食を食べて20分で駅まで歩き7時30分の電車に乗る」と朝の行動を予め決めておけば、決断する必要はなく、既に決まっていることを実行するだけで済みます。
冒頭の商社マンは、朝の行動をルーティン化したことで決断の回数を減らし、モチベーションやエネルギーの消耗を防いだ結果として、朝の通勤も気持ちよく過ごせるようになったのです。
成功者も実践する「決断の回避」
常に重大な決断を求められるリーダーの中にも日常の重要度の低い決断を回避し、エネルギーを温存している人がいます。
例えば「毎朝の服選び」という重要度の低い決断を回避するために毎日同じ服を着ているのは、米国元大統領 バラク・オバマ、アップル創始者 スティーブ・ジョブズ、Facebook CEOマーク・ザッカーバーグ、21世紀最高の映画監督クリストファー・ノーランが有名です。
ここで気を付けたいのは、毎日同じ服を着れば世界のリーダーの様な決断ができる様になるわけではなく、同じ服を着ることで、重要な決断をする時のためのエネルギーを使わずに温存しているということです。
キメる、デキる人へ
朝の服選び、通勤時に利用する電車の選択など、一見何でもないことですが「ちりも積もれば山となり」です。小さい決断が積み重なるとかなりのエネルギーが消耗されます。
「服は自分のアイデンティティだから大切にしたい。毎日同じ服を着るのはありえない」と思う人もいるでしょう。何が大切かは人によって異なるので、自分にとって大切なことは何なのかを考え、優先順位の低いものから決断回避の候補にするのがオススメです。
肝心な時にビシっと決断できる人になる第一歩として「決断回避」を使いこなせるようになりたいものです。
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