欲しくて欲しくてたまらない「憧れのもの」を手に入れた時の喜び。
見ているだけで嬉しくなり、自信も湧き上がってくる。
スカーゲン(SKAGEN)という時計がある。
学生時代から実に4年近くも「スカーゲンが欲しい」と思い続けてきた。
価格帯は2万円~3万円と比較的リーズナブルな北欧デンマーク発の時計。
学生の頃は2万円をとても高価に感じ、遠い存在に感じていた。
社会人になったことだし、憧れだったスカーゲンを手に入れるべく、昨日、今日、時計売り場へ向かった。
自分にはきっとこのタイプが似合うはずだ、と試着を繰り返す。
アマゾンやお店で色んな種類のスカーゲンを見て、身に着けた姿をイメージしてきたので似合う自信があったし、着けた時の喜びも凄まじいものだと思っていた。
しかし、何かが違う。
もっと似合うはずだし、もっと嬉しいはずなのに。
全然嬉しくないし、着けていると違和感がある。
こんな自分を信じられなく思い、お店の迷惑も考えずに次々と試着を繰り返す。
しかし、着ければ着けるほど違和感は増していくばかりだった。
「全然欲しくない」
あんなに欲しがっていたのに。
数年経っても「憧れ」であったのに、実際に着けてみると全く嬉しく無かった。
時計を買わなかったので約2万円の出費は抑えられた。
しかし、「憧れ」と出会うことはとても難しい。
「憧れのもの」はお金出せば買えるが「自分が何かに憧れるワクワクする気持ち」は、お金を出しても得られるものではないからだ。
数年前に「憧れのスカーゲン」を手にしていたら、今もその時計を大切に使い続けていただろうか。それとも数年後の今になれば「やっぱり、何か違う」と思い始めたのだろうか。
どちらにせよ、憧れを手にした時だけ感じられる「特別な気持ち」を得る機会は失ってしまった。
なんとも虚しい気持ちになったのは久しぶりだった。
憧れには有効期限がある。
憧れを手に入れるためには少しでも無理をした方がいいという話は真理かもしれない。
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自分には似合わなかったし、憧れではなくなったが
やはりスカーゲンのデザインは洗練されていて見ていると欲しくなる。