「有名企業に就職して欲しい」「~な人と結婚して欲しい」「早く孫の顔が見たい」
少し前もこんな記事を書きました。
親の子供への期待は、何歳になっても尽きません。
中・高生ぐらいになれば「期待」に「反抗」し打ち勝つことで「自分らしさ」を身に着けることができますが、幼い子への「期待」は危険ではないかと感じました。
幼稚園の男の子を育てているお母さんと話していた時のことです。
「うちの子は本当に運動が苦手で・・・」と不満そうに話します。大きめのボールでキャッチボールをしたけど全くボールが取れず、投げるのも下手。
「普通であればもっとマシ」だろうと思っている様子です。
この男の子のお母さんとお父さんは「運動が苦手」なタイプ。
私は小学生の頃に野球をしていたので知っていました。
ボールを捕って、正確に投げることの難しさを。
高学年には「ピッチャー」を任されるような人でも、野球の習いたてはとんでもなく下手くそ。私も最初の半年間はボールが怖くて上手くキャッチできなかったことを思い出しました。
このことをお母さんに伝えると「そうなんですか?・・・うーん」と驚きながらも腑に落ちない様子です。
この状況はとても危険だと思いました。
「自分は運動が苦手だった。小学生の頃は運動ができれば友達が沢山できる。だから子供には、運動を頑張って欲しい。」この思い自体はスバラシイのですが、運動ができなかった人、得意になれなかった人が「運動をするための指導」をできるはずがありません。
このお母さんの様に「普通は」という自分のイメージだけで、「何でうちの子供はこんなにできないんだ」と負のオーラを子供に押し付けはじめます。
一方で、この男の子が好きなものは「乗り物の名前や種類、製造元の情報」を覚えること。
えええええ…十分素敵じゃないですか!
とんでもない種類の車両の情報を覚えて、披露するのだそうです。
話を聞いたのは30分ぐらいでしたが、この男の子がなんだか可哀そうに感じました。
既に良いところ、得意なことがあるのに、親の価値観を押し付けられ、誤った知識の元で指導されているように見えたからです。
近くにいると「良さ」は当たり前過ぎて見えないのかもしれません。
「悪さ」ばかり指摘するのは、子供を傷つけます。
親ばかになる必要はないですが、少し距離を置いて子供の良い部分を見るのも大切。
子育て経験はないですが、子育てられた経験者として思ったことを書きました。
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